挑戦し続ける魂
平成30年が始まって早や一ヶ月。来年は平成最後の年となる。考えてみると私の世代は昭和と平成をほぼ半分ずつ生きて来たことになる。少し驚きである。自分のなかでは、昭和が色濃い人間だなあと思っている。
先日、題名に惹かれてビートたけし著の「アナログ」という小説を読んだ。
映画「アウトレイジ」のあの凶暴さと、対極にあるような“超純愛物語”である。すべてがデジタル化する今の世の中で、お互いの連絡先も知らないまま、逢瀬を重ねていく二人、まさに「アナログ」。でもそこに何か失われてしまった大切なものを感じる。
それにしても、著者ビートたけしの才能には敬服する。お笑いの世界、絵画から映画、そして今度は文学の世界へ。挑戦し続ける、安住しない生き方。自分の魂に正直に生きている人は、大きな憧れである。