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強い意志の中にこそ道は拓かれる



昨年暮れの特集番組で医師中村哲というすごい日本人のことを知った。


心を揺り動かされた。

中村さんは、長年現地で難民や貧困に苦しむ人々の診療に携わり

2019年12月アフガニスタンで銃撃により命を落とす。


「何故そんな危険な地域で?」との問いに彼は答える。


「目の前に困っている人がいる、ただ助けたいと思った」と。

この単純明快さこそ彼の真骨頂なのだろう。


戦乱が続くこの地はやがて厳しい干ばつに襲われていく。

水さえあれば救われたはずの命が空しく奪われていく。


その中で彼は、飢餓を救うための用水路建設を決意する。

一から土木学を学び、なれない重機を操作する映像には感動を覚えた。


ひたむきな闘争のなか、中村さんは苦難に遭遇する。

彼の10歳の息子が脳腫瘍で亡くなったのだ。

この悲劇の中で彼は誓った。


「空爆と飢餓で犠牲になった子の親たちの気持ちがいっそう分かるようになった。

 息子の弔いを命がけでやって見せる」と。


その強い意志は周りを動かし、困難を乗り越え不可能と言われた用水路の建設を成し遂げた。


これにより荒れ放題の土地が恵みの豊かな大地へと生まれ変わり、なんと65万人分の食料生産を可能にしたと言われている。最後は非業の死を遂げた様に思えるが彼はきっと大満足の73年間を生き抜いて悔いはないと思えてならない。


今頃天国で命がけで父親に勇気を送った息子さんと笑顔をかわしているにちがいない。

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